ウクライナ情勢の悪化によりエイチ・アイ・エス株を手仕舞いした直後ではありますが、試したいことがあるので早速仕掛けました。
今回は調査/検証の意味合いもあり、少額の資金のさらに一部(涙)を使ったテスト運用となります。
マーケット・ニュートラル戦略
ロシアによるウクライナ侵攻が始まり世界市場は下向きに。
良い株を選んだとしても市場全体を巻き込んで下がるのであれば利益も期待できません。
そこでこんな戦略を思いつきました。
株を買い、同額のインデックスを売る。
わかりやすく例えるとエイチ・アイ・エスを買い、同額の日経平均を売る。
そうすると日経平均と株の差が利益になります。
たとえ市場全体が下落、双方がマイナスでも日経平均より株が上であれば日経平均を売った利益が株を買った損失を上回り利益がでます。
つまり日経平均がどう動こうとも「日経平均より良いパフォーマンスの株を選ぶ」そこだけに注力すればよいのです。
「株と日経平均の差」だけが損益に影響します。
このためマーケットの変動を無視できるので暴落が起きてもほぼノーダメージ。
今の荒れた世界市場に最適な戦略なのかもしれません。
ただし防御力にベタ振りした戦略ですので攻撃力は半減。
世界市場が全面高になってもこのやり方では「株と日経平均の差」だけしか利益にならないデメリットもあります。
市場の暴落を無視できる反面、市場全体が上昇する恩恵を受けることができないローリスク・ローリターンの戦略なのです。
この戦略はマーケット・ニュートラルと呼ばれているそうです。
実際に運用すると見えない問題もあるはず。
早速試してみましょう!
資生堂(4911)を購入
選んだのはオッサンに全く無縁の資生堂。
単元株(100株最低65万円也)を買うほど資金がないのでミニ株で購入。
ミニ株であれば1株から購入が可能です。
今回は4株(26,000円程度)購入。
高級化粧品はアフターコロナ銘柄であり、インフレに強い銘柄でもあります。
アフターコロナ最後のイベント「マスクオフ」で否が応でも化粧品が注目されると読んでの選定です。
例えばマスクで需要が激減した「口紅」の検索数。
まだ話題になっていないようですね。
コロナで落ち込んだ需要もそろそろ復活するのでは。
日経平均を売る
これが厄介。
なんせ総額21万円の少額投資家です。
日経平均先物を売るなんて資金的に不可能です。
投信でもレバレッジなしのベア(下がると利益)も設定されていません。
そこでこんなものを探し出してきました。
「NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(1571)」
なんだコレは(笑)
日経平均と真逆の動きをする投信を上場したものです。
簡単に言うと「日経平均が反転した動きをする株」を売買できるもの。
この投信を買うと日経平均を売ったことになるのです。
現在1株1000円ちょいと少額ですのでバランス調整もしやすい。
この投信を25株買いました。
これで26,000円程度の資生堂株を買い、同額の日経平均を売ったことになります。
しばらくこのまま変化を見てみましょう。
いわゆる完全にリスクヘッジをしている状態ですのでウクライナ情勢による市場の乱高下を相殺し、アフターコロナが注目されだすとジワジワ利益が出てくるはずです。
しかし早速問題が。。。
やはり実際に試してみるといろいろな問題が露呈しますね。
問題①:SBI証券のSOR注文は注意が必要
板が詰まっているので成行きで購入したのですが、競り合う板を飛び越えて当日の最高値で約定(おい笑)
※板:この値段なら買うよ/売るよという情報
おそらく原因は注文時にデフォルトで選ばれているSOR注文。
SOR注文とは複数の市場から「最良の価格」で売買を執行する注文方法なのですが、どうやら顧客にとっては最悪となる場合が多いようです。
流通量が少なく板がスカスカの私設取引所に成行きで注文されたらまあこうなるわな。
注文時に「SOR注文」は必ず外す。
よし覚えた。
問題②:ミニ株には謎のSBI税がかかる
当日後場引け(終値)で購入できるはずだったミニ株(単元未満株)ですが、実際に試してみると0.55%ほど高い価格で約定。
いやいや、終値どころか午前中の価格ですよ、SBIさん(笑)
おそらくこれが「買付手数料実質無料!」の正体なのかもしれませんね。
ああ世知辛い。。
主にSBI証券の取引慣行の問題でしたが、仕掛けた瞬間から0.79%の損益を抱え込んでしまいました(笑)
まあ少額のテスト運用なので損失は-400円程度。
それで学べたのなら安いもの。
さてマーケット・ニュートラル戦略はこの不公平なトレードとウクライナ情勢を乗り越えられるのでしょうか。
今はテスト運用ですが、上手くやりくりする方法が確立できたのなら徐々に取扱量を増やしていきたいなと考えています。
乞うご期待。