お前を見ているぞ!! と脅す部屋

覗く怪しい目団地住人の話

他人の目線が怖い。
これは人間誰もが持つ感情です。
しかし度が過ぎてしまうと周囲にもまた恐怖を与えてしまいます。

 

 

同じ団地に引越し先を探す

当時私は同じ団地内への引っ越しを考えていました。
近くの部屋に住んでいるヤバイ人のメンタルがとうとう崩壊してこちらも耐えられなくなったことが一番の理由です。
壁を叩いたり叫びながら窓ガラスを割ってみたり、そうかと思えばハイテンションで奇声を挙げながら駆け回ってみたり。
その話は長くなるのでまたいずれ。

さて話は戻って空き部屋がある他の棟。
初めて見る棟はとても新鮮です。
部屋は広くて景色も良好。
気に入りました!

引っ越しの原因がアレなので念の為に周囲の部屋の様子もチェック。
ここもキタネーナーなどと他人事のように進んでいくと、穏やかではない部屋が目に入りました。

汚い団地の階段

 

 

「お前を見ているぞ」

部屋のドアに紙が何枚も張り付けてある。
借金の取り立てかな、と興味本位で近づいてみると、、、。
手書きで描かれたいくつもの目玉、目玉、目玉。
そして「お前を見ているぞ」という書きなぐりの文字。
「お前のことはぜんぶ知って…」ここまで読んで逃げるように立ち去りました。

あー、この部屋の人も病んでるんですね。

 

 

統合失調症

その禍々しい張り紙は借金の取り立てなどではなく、その部屋の住人が訪問者を拒むために張り付けていたのです。

たしかにこの団地には高齢者をターゲットにした怪しい宗教勧誘や押し売りがよく来ます。
部屋に子供を飛び込ませるキリスト教系新興宗教、人がいないことを確認したあとでなぜかドアのノブを回す営業マン、ドアに蹴りを入れる新聞勧誘。
ろくなもんじゃありません。
誰かに監視されていると思い込んでいる人との相性は最悪です。
彼らが近づかないように張り紙で威嚇しているのでしょう。

実はこの団地には同じように他人の目を極端に恐れている人が何名か住んでいます。
引っ越しを決断させた彼もまた人目を極端に嫌い、鉢合わせになるとパニック気味に逃げていきます。
ここでは珍しくもありません。

残念ながら空き部屋に引っ越しても平穏な暮らしはできそうもないので断念。

 

 

その後

数年後、あの部屋のことを思いだし興味本位で再訪してみると、例の張り紙はなく玄関周りもきれいになっています。
ドアのペンキがきれいに塗り替えられているので引っ越したのでしょう。

終末の団地では空き部屋ができる理由が他の住人に耐えかねてという場合が多々あります。
もし安さ第一のヒドイ物件への引っ越しを考えているなら他の住人についても事前に聞くなり調べるなりしておくことを強くお勧めします。
普通の会社員が数ヵ月で逃げるように退去していくのを何度も見届けているとねぇ。
私も馴染みすぎでしょうか、この終末団地に。

 

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団地住人の話
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終末の団地より