貧困団地といえども自動車を所有している方が結構います。
都市部ではないので車は生活必需品ですね。
しかしやはり貧乏、軽自動車や安いグレードの車が多いです。
ちなみに私はそんな車でさえ所有しておりません(しくしく)
では団地住人の「車」にまつわる小ネタを2つまとめて。
1)犯罪を呼ぶ防犯アラーム
私が住んでいる棟の駐車場に駐められている古いホンダ シビック。
防犯アラームを設置したようです。
まあ、治安も良くないですしスクーターやバイクの盗難が相次ぐ団地です。
自動車を所有している方も警戒するのは当たり前ですね。
私が学生の頃の型ですので当時でも10年上前のコンパクトカーです。
だれも盗まないよとは思うのですが本人にとっては大切な車なのでしょう。
ところがこれがいけなかった!
風の強い日に防犯アラームが鳴るようになったのです。
団地にあたった風はビル風となり棟の間を吹き抜けます。
この風が自動車を揺らし防犯アラームが大音量で鳴るのです。
ピーピーピー、キンコンキンコン、ウーウーウー。
棟の間でアラームは反響しうるさいうるさい。
それが風が吹けば昼夜問わずに。
その所有者は別の棟で暮らしています。
団地の駐車場は数が限られているために常に順番待ちであり、何年も待った挙げ句に空いた場所で契約するしかないという状況です。
自分の住んでいる棟の前の駐車場を借りるのはとてもむずかしいのです。
そんな事情もあり、防犯アラームが鳴っても気づけず放置されます。
本当にうるさく不快で迷惑でした。
私を含め、団地住民は風が吹くたびにヘイトを貯めていったのです。
嵐の夜、とうとう誰かがキレた!
翌朝、部屋を出るとその車は穏やかでない姿に。
フロントガラスにクモの巣状のヒビが入っています。
ボンネットにも凹み傷、そして大きなコンクリートブロックが無造作に乗せられています。
とうとうヤリやがったな、あのおっさん!
おおよそ犯人は分かります。
しかし関わらないほうが良い人です。
なぜか車に関して厳しく、路駐の車を見つけるとボンネットに三角コーンを乗せるちょっと歪んだ正義感のある人。
おそらく彼。
しかし私には「GJ!! よくやってくれたおっさん」という気持ちが浮かんできます。
すまんね、そのくらい私も寝不足で毎日イライラしていたのです。
2)ゴミ車で生活をする親子
私は買い物の行き帰り駐車場の中を通ります。
団地の歩道は生活動線を無視するようにオシャレに曲がりくねっているので、いちいち大回しをしないと敷地外に出れない。
そこで膝丈のフェンスをまたぎ、駐車場の中を突っ切った方が楽なのです。
そこにはいつも気になる車が一台。
ワゴン車です。
社用車に使われるような装飾がない地味な車です。
ただ普通ではない。
フロントガラスから後ろが見えないのです。
車内が何かで埋め尽くされています。
それはゴミ。
よく見ると生活雑貨が無造作に放り込まれているようです。
参考画像)こんな感じでしたね。
ゴミ屋敷の車版「ゴミ車」というやつですね。
荷物の重みで車体が沈み車高短になっています。
まあ団地の近くにも一軒家のゴミ屋敷があるので「うん、あるよねそういうの」で済ませていたのですが。
とある日、西の空が暗くなった頃、部屋に戻ろうと駐車場を横切っているとその車が目に入りました。
その車の前を歩きながらふと目をやると何かがおかしい。
いや、いつもおかしいのだけどさ。
車の中でナニカが動いたような・・・。
「ビクッ」
戦慄が走った。
運転席に中年男性。
助手席に高齢の女性。
街灯に照らされて人影が2つ。
出掛ける様子でもなく、エンジンすら掛けず、灯りも付けず、視線を落としてじっとしている。
なにをしているのか?
いや夜のゴミ車の中で何もしていないから怖いのだ。
その頃から夜にゴミ車に座る親子を何度となく見るようになった。
何かを待っているような。
何を?
時間が過ぎるのを?
この駐車場を使っている以上団地に部屋があるはず。
部屋ではなく車で時間をつぶす理由は?
まあ歓迎できない客が来るので逃げているのでしょう。
そう、おそらく借金取り。
車に満載の荷物もすぐに夜逃げできるように。
昼間は働き夜は部屋に戻れないので車で寝る。
そんな生活をしているのでしょう。
その親子、半年ほど経つと突然車ごといなくなる。
しばらくすると別の車が止まるように。
どうやら親子は団地を出ていったようですね。
上手く逃げ切れたのでしょうか。
こういう取り立て話は漫画の中だけかと思ってたのですが身近にあるんですね。
そういえば、私が住んでいる団地の前にもときどきゴツいベンツが停っていたりする。
あれもやっぱり借金回収なんだろうなぁ。
ちなみに私はローンを含めて借金は一切ないです。
偉い!
収入もないけどね(笑)