ストーカー?借金取り? 施錠されたドアのノブをカチャカチャ回し続ける訪問者

団地のドア団地住人の話

鍵が閉まっている部屋のドア。
開くはずのないドアのノブを回し…引く。
カチャ…ドン!!
その行為を終始無言で繰り返す。
何度も何度も繰り返す。
「中にいるのは分かってるんだ…、さあここを開けろ」と。

 

 

団地に施錠されたドアを開けようとする人、現る

団地のドア

団地の通路に響く、鍵のかかったドアを開けようとする音。

カチャ…ドン!!、カチャ…ドン!!、カチャ…ドン!!、カチャ…ドン!!………。

あまりの大きな音に自分の部屋かと玄関に向かってみるもどうやら近くの別の部屋。
部屋の住人に声をかけるでもなく、呼び鈴を鳴らすでもなく、無言で何度も何度も繰り返しています。

カチャ…ドン!!、カチャ…ドン!!、カチャ…ドン!!、カチャ…ドン!!………。

数分ほどしてようやく諦めたのでしょうか立ち去っていきました。

あーーこれは怖い!
またヤバイやつが来たなぁと。

しかもその人は1日に数回訪れています。

痴情のもつれでしょうか。
それともストーカー?
借金の取り立てかもしれません。

関わるとロクなことにならないのは明白。
外出の際は人の気配に注意をはらい、離れた階段を使いその部屋を避けていました。

 

 

カチャドンしていた人の正体は?

団地の薄暗い階段

極力注意はしていたのですが最悪のタイミングで例の人と鉢合わせに。
ドアを閉めて鍵を掛けカチャドンを始めたところに玄関から顔を出してしまったのです。

・・・え!?
鍵を掛けて?
そうです、私が怖がっていたのは外部からの恐ろしい訪問者ではなく、その部屋に暮らす住人その人だったのです。

見るからに人の良さそうなおじさん。
照れながら「…どうも……」とか細い声で挨拶してきます。
どうやら私は大きな勘違いをしていたようです。
安心しました。

 

ところが・・・。
その後の彼の行動は不可解なものでした。

おじさんは慌ててドアを離れて出掛けていったのですが、私が部屋に入るとすぐに戻ってきてまたカチャドンカチャドンと続きを始めるのです。

これは一体?
また不安がよぎります。
そもそも、なぜ自分で鍵を掛けたドアを開けようとしているのでしょうか?

 

 

強迫性障害

調べてみるとそれは強迫性障害という精神疾患のようです。
汚れていないのに手を洗い続けるとか、決めた位置にモノが置かれてないと我慢できないとか。
一度心配になると抑えきれなくなり、不安が和らぐまで何度も何度も繰り返してしまう、そんな症状とのこと。
真面目すぎる人がなりやすいようです。

おじさんは本当に鍵が掛かっているかが不安で何度も確認する、そんな症状の強迫性障害のようです。

団地のドア

 

本人が不安で堪えきれなくて起こしている行動なのですから、他人がうるさいからヤメロというのは良くないでしょう。
理由がわかれば特に問題ではありませんし、注意すると「自分はうるさくしてないだろうか」と新たな不安の種を植え付けてしまうかもしれません。
この件で干渉するのはやめておきましょう。

ただ大きな音を立てないと確認できないのかは不明。
治安が良いとは言えない地区です。
静かな深夜に突然始まると戦慄が走ってしまいます。
もう少し確認音が小さくなるとありがたいのですが。

 

そう言えばその部屋、一時期窓という窓の隙間に防虫剤を貼り付けていましたね。
おじさんも生きにくい人生をもがいているようです。
急に親近感が湧いてきました。
頑張れ鍵カチャドンおじさん!!

 

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終末の団地より